寝屋川地区保護司会 「定例研修会」

■平成29年度 第一期 「生活環境の調整について」

■施設を出た後、真面目に社会生活を送れるように社会に出る前から周りの環境を整えておくのが環境調整です。生活環境調整を行う上で大切なことは、引受人から信頼と協力が得られるような人間関係を作っていくことです。また、対象者本人への働きかけも重要です。つまり、矯正施設への訪問や通信です。今回の研修で、再犯を防ぐために環境調整の大切さを再認識しました。

■平成29年度 第二期 定例研修会 「薬物事犯の処遇~地域処遇・一人で抱え込まないために~」

■平成28年6月に刑の一部の執行猶予制度が施行されてから早1年がたちました。

その大半が薬物事犯者によるものです。今後長期にわたる薬物事犯者に対する指導・援助については、対象者を地域社会の支援に移行させていくことが目標となります。そのような対象者に対して、どのようにケースを捉えて処遇していけばよいのかという視点で処遇のあり方を検討するという研修でした。

■古くは薬物中毒と呼ばれてきましたが、現在は①薬物乱用 ②薬物依存 ③慢性中毒 という3つの概念に分けて考えられています。また、薬物依存からの回復とは、身体の回復・脳の回復・心の回復・人間性の回復の4段階を経るという事です。薬物事犯者を担当するとき、①一人で抱え込まない ②相手をコントロールしない ③長い目で観察する…ことが大事であることを学びました。

■平成29年度 第三期 定例研修会 「面接と それに付随する問題について」

■この研修のねらいは、保護司と対象者の会話の流れに着目し、応答による会話の変化を体感する。そうすることで、今後の対象者との関係をうまく進めるためのヒントをつかむという事でした。全体を4つのグループに分かれ、各グループで二人一組のロールプレイ形式で、保護司と対象者の役割演技をする、という形で進められました。大阪保護観察所の竹田真有美主任官からは、こちらの思い込みによって相手への言動もかなり左右され、相手からの反応も大きく影響を受けるものであるとの示唆がありました。

■平成29年度 第四期 定例研修会 「少年非行と立ち直り支援の現状」

枚方少年サポートセンター センター長 泉川容子氏

■大阪府内の非行の特徴は、非行の低年齢化が進み、中学生仲間での街頭犯罪が多く、再犯率も約37%と高いこと。そこで「青少年の健全育成」を目指して、大阪府庁と大阪府警本部が連携して府内10箇所に開設されたのが「少年サポートセンター」です。センターでは①街頭補導 ②青少年の相談 ③立ち直り支援活動 ④広報啓発 等の業務を行っています。

■この業務遂行に関して、最も困難とされる立ち直り支援活動について、父子家庭の少年が更生した事例をもとに話していただきました。

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