■実施日:令和6年12月19日(木)〜20日(金)
■場所:岐阜県笠松刑務所
キラキラしたクリスマスの電飾が町を彩る師走の12月19日、15名の保護司を乗せた観光バスは、一路岐阜県笠松刑務所へと向かいました。低い塀で囲まれた白亜の殿堂かとおぼしき笠松刑務所、全国9カ所ある女子刑務所の一つです。物腰が柔らかく親近感が持てる所長の説明に、ぬくもりのある拓かれた刑ました。受刑者で最も多い罪名は窃盗、次に薬物です。入所者は約400人、平均年齢は50歳代、最高受刑者は86歳です。受刑者への職業訓練や教育プログラムの実際を見学させていただきました。一部業務については、民間事業者のノウハウを活用し、介護福祉士・ケアセラピスト・客室清掃実務・美容師などの資格取得が得られるなど、社会復帰に必要な更生指導に主眼を置いていることが特徴的でした。刑務所の真横に「みどり美容院」が併設されており、外部の一般客の利用も可能とのことです。奥の細道結びの地記念館で見たバナナの楜そっくりの『芭蕉』と呼応するように夕食時には、繊細な音遣いの三線の生演奏で聴かせていただいた『芭蕉布』に15人の温かく力強い声が重なり心が震えました。二日目は、本格的な航空と宇宙の展示を兼ね備えた国内唯一の専門博物館である各務原航空宇宙博物館を見学しました。世界で唯一現存する『飛燕』や国際宇宙ステーションの日本実験棟『きぼう』の実物大模型など貴重な資料が数多く展示されていました。最後に55年前の大阪万博で長蛇の列に並んだ末にちょっと見認!とができただけの月の石が静謐な博物館で凛とたたずんでいる姿に出会えたことも強く印象に残りました。晴天に恵まれ、ゆったりとした行程の中でさらに更生活動の可能性の限界を突き抜ける力を得て帰路につきました。(参加者15名)(八中校区藤田映子)年度の一泊交流研修会は多くの会員さんに参加してもらえるよう(金)(土)での実施でした。途中交通の渋滞で、予定していた「津市香良洲歴史博物館」へは立ち寄らず、昼食後三重県伊勢市にある「宮川医療少年院」に直行し、所長から施設の概要、教育の特色、職業指導、社会復帰支援について話を聞きました。この少年院は、施設名に「医療」の名前がついていますが、病気の治療ではなく、罪を犯した少年の中でも知的障害や発達障害などがある少年たちの更生に向けた教育を行う施設です。障害があるが故の「生きづらさ」を抱えている少年たちのサポートをすることに重点を置いています。二日目は地元で「石上さん」と呼ばれている神明神社に参拝し、昼食は海女小屋「はちまんかまど」で元気な海女さんたちのパワーをもらって帰途につきました。(参加者20名)(広報部富山まり子)